臓器移植

腹腔鏡下膵切除

 腹腔鏡手術とは、お腹に5-12mm大の穴をあけ、カメラ(腹腔鏡)をおなかの中に入れモニターを通じて観察しながら、肝臓の病変を切り取る手術法です。腹腔鏡での胆嚢摘出が広く普及し全国的に行われておりますが、現在では食道、胃、大腸に対しても腹腔鏡手術が行われています。腹腔鏡下肝切除を導入している施設は限られているものの、全国的にも件数が増加しています。
 一部の術式(肝部分切除、肝外側区域切除)に対して、2010年から腹腔鏡下肝切除が保険収載され、手術手技に対する保険請求ができるようなりました。当院では、腹腔鏡下肝切除の施設基準認定施設として認められ腹腔鏡下肝切除術を多数行っております。

1.膵臓における腹腔鏡下手術


膵臓は胃の裏側で背骨の前方、からだの奥深くにあり、周囲には大きな血管が存在しているため、腹腔鏡手術では安全に手術を行うことが困難とされてきました。開腹手術でも膵臓の手術は難易度が高く、腹腔鏡手術が進歩した現在でも、腹腔鏡を用いた膵臓手術は限られた施設でしか行われていないのが現状です。当院ではいち早く腹腔鏡手術を積極的に導入しており、膵臓の手術においても条件が揃えば腹腔鏡手術を行っております。

傷が小さいため整容性に優れており、からだへの負担を減らすことで早期離床・退院・社会復帰が可能となります。

Photo_腹腔鏡手術(膵臓)_No.1


2.当院の特色


■われわれの特色:

◇手術方法の工夫=適応を拡げる工夫
・症例を選択した安全・確実な手術
・肝臓・胆道領域における手術を含む
 豊富な腹腔鏡下手術の経験に基づいた手術
・整容性を考慮した手術

Photo_腹腔鏡手術(膵臓)_No.2 当院において腹腔鏡膵臓手術の対象となるのは、良性疾患、良悪性境界腫瘍とよばれる低悪性度の膵体尾部に発生した腫瘍、そして一部の膵臓がんです。膵臓がんでは膵体部または膵尾部にできたがんに対して、腹腔鏡手術を導入しております。がんの手術では周囲のリンパ節も一緒に取り除く必要があり、症例を選択して腹腔鏡(補助)下にて行っております。
また、良性疾患または低悪性度腫瘍の場合には、腫瘍が残存しない程度に局所的に小さく切除し、できるだけ正常な膵蔵の組織を温存するような縮小手術が可能となる場合があります。必要以上の過大な手術を避けることで、膵臓の機能を温存し、手術後の生活の質を保つことが可能と考えられております。一般に、縮小手術は低侵襲でありますが、腹腔鏡手術にて行うことでより侵襲を小さくすることができるため、縮小手術は腹腔鏡手術の良い適応と考えられます。


3.治療成績


当院における過去10年間の膵体尾部切除術の件数と腹腔鏡手術が占める割合です。
近年、手術件数は増加傾向であり、かつ腹腔鏡下手術の割合も増加の傾向を示しているがわかります。


Photo_腹腔鏡手術(膵臓)_No.3

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